最近の将棋コンテンツに関してのお話
「りゅうおうのおしごと!」のアニメが終わったので書いてみようと。
当然ながら僕の主観がかなり入っています。
○王手桂香取り!
…初心者に毛の生えた程度の棋力しかなかった主人公が、
家にあった古い将棋駒から出てきた駒の精たちによって鍛えられ、
作者本人の将棋への理解はかなり深いのだが、
如何せん文章力のせいで評価がかなり低くなってしまっているのがやりきれない。
・MA棋してる!
…とあるきっかけから将棋をベースにした魔法を使って
色々な事態に対処するようになる小学生が主人公のお話。
将棋をベースにしている、と言いながら用語の使い方が明らかに間違っている時点で草。
・駒ひびき
…祖父が偉大なプロ棋士だった主人公が、
女子校の将棋部に入って団体戦で勝利を目指す物語。
原作がむらさきゆきや・さがら総というラノベ作家二人でありながら、
お話があまりまとまらずに終わってしまった印象。
○ひらけ駒!
…将棋が強くなりたい息子とその成長を見守るお母さんの物語。
石橋女流のトラブルがあった辺りで
この物語もなんの脈絡もなく終わってしまっていて非常に残念。
続いていたらこれも結構人気が出ていたのではなかろうか。
・ナイトぼっち
…図書室登校しかできない程に冴えなかった主人公が、
ある日出会った女流棋士から女性棋士を目指すヒロインに触発されて
自分も奨励会・プロ入りを目指して将棋に励んでいく物語。
将棋のことをあまり知らない人が中途半端な理解で作っている上に
色々な伏線も回収しないまま終わってしまっている。
因みに、タイトルの由来は主人公の名前「桂馬一人」かららしい。
○歩のおそはや
…将棋で挫折した天才少女が、
高跳びの元エースの先輩と共に将棋にもう一度向き合っていく物語。
いい意味で普通なストーリーはある意味珍しいのでは。
△ものの歩
…色々なことが不得手な主人公が
間違えて入ってしまった寮は奨励会員ばかりが在籍していて...
監修が橋本八段であったこともあり、八段が二歩をしてしまった時には
帯コメントもそれに因んだりと面白い要素はあったが、
如何せん本番の奨励会に入る前にお話が思いっきり盛り上がってしまった感。
○盤上の詰みと罰
…女流タイトルを全て獲得するぐらいの実力を持っていながら
突如として姿を消してしまった主人公が、
実は全国各地を回って自分探しの旅をしていたという物語。
プロ・アマ問わず将棋を指す人々の人間模様を描いていただけに、
2巻途中で打ち切りになったのが非常に残念。
せめての救いは描きおろしで最後まで描かれていることか。
○将棋めし
対局の間の食事をどうするか思案しつつ対局に励む物語。
上記の「盤上の詰みと罰」と同一な世界観らしく、
また将棋の光景も食事の光景もなかなか良い感じに描かれている。
…天才少年と言われながらも色々な事情が重なって不調だった主人公が、
色々な人との出会いをきっかけに成長していく物語。
雰囲気はほんわかしていながらもストーリー自体はやや重め。
渡辺明九段やその周りのプロ棋士(実兄)などを描いたドキュメント的な漫画。
九段本人もまさか自分のことを描かれることになるとは思わなかったはず。
…史上4人目の中学生棋士で且つ最年少竜王ホルダーでありながら
タイトル獲得後13連敗を喫してしまっている主人公が
ある日家に帰るとそこにはjsがいて...
将棋への理解が深い+文章も読みやすいと来たら売れるに決まってる。
ここからどうお話が進展していくかが楽しみ(あと2巻程で終わるかもしれないが)。
ただ、アニメ版ではかなりのエピソードが削られてしまっているのが残念なので、
皆さんも原作読んで楽しみましょう。
・つめつめロード
…詰将棋を解くことで再びこの世に蔓延ろうとしている鬼を封じる、
2秒足らずで詰将棋を正答しても4撃当てないと倒れないとか
普通のストーリー内においても敵が強すぎた。
そういったバランスの悪さも1年続かなかった理由じゃなかろうか。
個人的にお勧めだと思ったものにはタイトルの左に○を付けました。
あと他にもいくつか作品ありますが、読んでいないので分かりません。